皆さんこんにちは。今日は猫の伝染性腹膜炎について軽くお話しします。
詳しく知りたい方は、詳細を記したレポートが山のようにございますので、検索して見ると良いでしょう。
一昔前までは不治の病だった猫伝染性腹膜炎。文献を引っ張ってあれこれと治療法を試しても、
悲しいお別れが待っていました。人の新型コロナウイルス感染症蔓延のさなか、アメリカで人のコロナ治療薬が
猫伝染性腹膜炎治療に一定の効果がある、というレポートが出ました。当時文献を読んでこれは朗報だ!すぐに手配できれば、と色々試みたのですが、
あくまでも試験的な治療ですので、使われた治療薬は手に入りませんし、仮に手に入ったとしてもかなりの高額です。
コロナ感染症が5類に分類され、人でも治療薬が幾つか承認されました。
その治療薬について、猫の伝染性腹膜炎治療に一定の効果があり、成績も良いとのレポートが散見され、
学会発表の資料でも猫の伝染性腹膜炎治療について発表が相次ぎ、完全寛解の成績も大変良くなりました。
当院でも寛解して元気に過ごしている猫や、難治性の下痢でコロナウイルスの疑いの例でも、治療成績が上がっています。
治らない病気が治るようになるのは大変喜ばしいことですね。今後も新しいレポートが出てくるでしょう。
最後に、猫の伝染性腹膜炎は治療可能な病です。